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東北から北関東へ。運送会社によるエリア拡大に向けたM&A戦略
北関東にある運送業の売主様が、東北にある同業の企業様よってM&Aされた案件をご紹介します。
M&Aによる事業譲渡では、買主様は、従業員だけではなく、会社が保有する設備などを引き継ぐことができ、大きな副産物としてプラスになることがあります。
今回は、兼ねてより北関東や関東に事業拡大を目指していた東北の運送会社がドライバーの確保と事業拡大の手がかりをつかめたM&A事例です。
ご相談は2018年10月頃にいただきました。
従業員20名ほど、主に防水シートなどの住宅用建材を運送する事業を営んでいる北関東の会社です。
80歳を超えて、譲渡を決断
社長が独立して運送業を始め、仲間を集めて事業を拡大していきました。
社長はドライバーを引退し経営職に就いていましたが、年齢も80歳を超え引退を検討。
経営状態は、メーカーとの直接取引などで受注は続いていたものの、それほど順調というわけでもありませんでしたので、大手企業との提携により会社を成長させたいと模索していました。
運送会社の豊富な買手リストが決め手
運送会社の実績が豊富である弊社の情報をインターネットでお知りになり、M&A仲介業務を弊社に一任。
弊社の運送会社の買手企業リストから、マッチする相手を選び、打診の結果、M&Aに名乗りを挙げたのは東北にある倉庫業を主体とした物流業者様でした。
実はこの買い手企業のオーナーは70代であり、ご子息に親族承継を考えていましたが、東北地方はマーケットが縮小傾向にあり、売上も微減していました。
ご子息に継がせるためにも、東北よりも市場の大きい関東近郊の運送業者を買収して販路の拡大を図っていたのです。
2019年2月に無事M&Aが成立しました。
買主様は顧客だけでなくドライバーと車両、駐車場付きの事務所を確保できました。
M&Aは商圏の拡大と設備投資を同時に叶えられる手段といえます。
M&A後は、販路の拡大だけではなく、例えば燃料を企業グループとして購入できるようになったことで調達費の削減や、管理コストの削減をできるようになり、利益率の改善につながりました。
買主様は買収後、M&Aによる効果を大きく評価し、次なる買収先企業を探し、エリア拡大に意欲的です。
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