マンション業界の動向およびM&Aについて【2023年版】

マンション業界の市場動向

2021年のマンション取引件数は前年比9.2%増の196,137件、マンション価格指数は前年比10.0%増の173.4であった(国土交通省の調査)。

 

        出所:国土交通省、グラフは業界動向サーチ

 

 「マンションの取引件数と価格指数の推移」より、2020年は取引件数が減少し、2021年は取引件数・価格ともに増加した。過去9年の推移では取引件数・価格ともに上昇傾向にある。2021-2022年のマンション業界は、巣ごもりや在宅勤務の浸透による住み替え需要が高まり、各社の業績は好調であった。また、低金利・円安による海外の投資マネーも加わり、首都圏のマンションは需要超過となり、価格は大幅に上昇した。2022年10月の首都圏の平均マンション価格は前年同月比0.5%増の6,787万円であった(不動産経済研究所の調査)。この水準は、バブル景気の1990年の6,214万円を大きく超えるものである。

マンション業界の売上高ランキング(2021‐2022年)
マンション業界の売上高ランキング(1位~10位)は、以下の通りである。

売上高ランキング (億円)
順位 会社名 売上高
1位 三井不動産(8801) 6,348
2位 三菱地所(8802) 3,794
3位 大和ハウス工業(1925) 3,730
4位 野村不動産ホールディングス(3231) 3,082
5位 住友不動産(8830) 2,336
6位 東急不動産ホールディングス(3288) 1,339
7位 東京建物(8804) 1,205
8位 MIRATHホールディングス(8897) 1,091
9位 プレサンスコーポレーション(3254) 997
10位 積水ハウス(1928) 906

出所:各種資料より作成

(注)三井不動産は分譲事業、三菱地所は住宅事業、大和ハウス工業はマンション事業、野村不動産HDは住宅事業、住友不動産は不動産販売事業、東急不動産HDは住宅分譲事業、東京建物は住宅事業、MIRATHホールディングスは不動産販売事業、積水ハウスはマンション事業の売上高である。

マンション業界のM&A

マンション業界のM&A(一部)

発表月 買い手 対象企業・事業
2015 フージャースホールディングス(3284) 株式会社コーケンコミュ二ティー(神奈川県:マンション管理業)を子会社化
2017 グランディーズ(3261) Dipro株式会社(福岡県:不動産業)を子会社化
2017 東京建物(8804) 西新サービス株式会社(東京都:マンション管理業)を子会社化
2019 株式会社あなぶきクリーンサービス(香川県) テクノ防災サービス株式会社(東京都:マンション管理業)を子会社化
2021 三井不動産(8801) 東京ドーム(9681)をTOBによって連結子会社化
2021 ディア・ライフ(3245) アイディ株式会社(東京都:不動産開発業)を子会社化
2021 京王電鉄(9008) タカラレーベン傘下の株式会社サンウッド(富裕層向けマンション分譲事業)の株式21.31%を取得し、持分適用関連会社にした
                                                                                                                                                                             出所:各種開示資料より作成

マンション業界の今後について

大手ディベロッパーは新築マンションから中古マンションに軸足を移している。
消費者は、新築マンション価格が高騰したことにより、比較的値段の安い中古を選択する層が増えており、「マンション=新築」という考え方が変わり始めている。
それを受けて、マンションデベロッパー各社も、新築マンションから中古マンションに軸足を移し始めている。
マンションデベロッパーの中には、東京都心の人気エリアに高級中古マンションを専門に扱う仲介店を展開しているところもある。
一方、消費者の中には、価格が高騰するマンションから郊外の戸建住宅の購入へとシフトする傾向もある。
コロナ禍におけるテレワークの拡大により、郊外の住環境を重視する考え方も戸建住宅の取得の後押しとなっている。

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