2022年、どうなる?ソフトウェア業界のM&A

ソフトウェア業界の市場動向

2020年は新型コロナウィルスの感染拡大の影響などからマイナス成長が予想された。

しかし、企業のIT投資への意欲は高く、在宅勤務の支援、セキュリティー関連などのソフトサービスが伸びた。

2020年の受注ソフトウェア業界の売上高は、前年比3.4%増の7兆4,923億円、製品ソフトウェアの売上高は前年比23.2%増の1兆8,324億円であった。

近年のソフトウェア業界は緩やかな上昇基調にあるが、2020年は大きく増加し、特に製品ソフトウェアの増加率が高くなっている。

出所:経済産業省の資料など

 

ソフトウェア業界の売上高ランキング

ソフトウェア業界の売上高ランキング(1位~10位)は、以下の通りである。

売上高ランキング
(億円)
順位 会社名 売上高
1位 日本オラクル(4716) 2,085
2位 トレンドマイクロ(4704) 1,740
3位 オービック(4684) 838
4位 ジャストシステム(4686) 411
5位 ミロク情報サービス(9028) 340
6位 オービックビジネスコンサルタント(4733) 292
7位 サイボウズ(4776) 156
8位 クレオ(9698) 147
9位 ピー・シー・エー(9629) 133
10位 ソースネクスト(4344) 128

出所:会社四季報などより作成

ソフトウェア業界のM&A

ここ数年、各業界のIT投資が増加しており、ITエンジニア・技術者は不足している。ソフトウェア開発会社にとっては、いかにしてIT技術者を確保するかが重要な経営課題の一つとなっている。ソフトウェア業は、不足するITエンジニア・技術者の獲得を目的として、買収ニーズが非常に強い業種である。他業種と比較すると、売り手主導による、より良い条件での交渉が可能である。

最近の運送業界のM&A(一部)

発表月 買い手 対象企業
2019 カコムス株式会社 シネマレイ(VR・ARやドローン等の先端技術を用いた各種映像・ビジュアルコンテンツの制作など)を完全子会社化。
2019 エスエイティーティー株式会社 アイ・ティ・コンサルティング(宮崎県:システム開発)を子会社化。
2020 ソフィア総合研究所

(ソフィアホールディングス(6942)の連結子会社)

藤井(現:ソフィアテック、PMO事業など)を完全子会社化。
2020 エイムソフト(現:クシムソフト)

(クシム(2345)の子会社)

ケア・ダイナミクス(介護事業者向けASPシステムの提供など)を完全子会社化。
2020 菱洋エレクトロ(8068) スタイルズ(システム開発)を完全子会社化。
2020 TDCソフト(4687) 八木ビジネスコンサルタント(システム開発)を完全子会社化。
2020 株式会社ティー・シー・エス 複合研ディーエル(OCR入力支援システムの開発・販売)へ出資。
2021 飛島建設(1805) アクシスウェア(システム開発)を完全子会社化。
2021 株式会社サンロフト S’PLANT(水産業・製造業向け販売・生産管理システムの受託開発など)を完全子会社化。
2021 Success Holders(4833) P&P(システム開発、技術者派遣)を完全子会社化。
2021 長大(9624) エフェクト(組み込みシステムの受託開発など)を完全子会社化。
2021 Eストアー(4304) アーヴィン・システムズ(ITコンサルティング、システム開発・運用など)を子会社化。

出所:各種開示資料より作成

中小独立系のソフトウェア開発会社は、30-40年前に設立された会社が多く、経営者が高齢化して後継者問題を抱えている。事業承継の解決策の一つとして、M&Aの手法が利用されている。

ソフトウェア業界の課題と今後について

 エンジニア(技術者)の不足

経産省のデータ(注)によると、今後、IT業界において人材需要が上昇し続ける場合、高位シナリオ(需要の伸び:3~9%)では2030年の時点で79万人のエンジニアが不足すると予想されている。中位シナリオ(需要の伸び:2~5%)では45万人、低位シナリオ(需要の伸び:1%)でも16万人が不足すると予想されており、ITニーズの拡大によって、IT業界における人材不足はさらに進むとされている。

(注)IT人材受給に関する調査(経済産業省)

2025年の崖」問題、デジタルトランスフォーメーション(DX)需要

2025年以降、システムの老朽化で様々なトラブルが生じる可能性を指摘した、「2025年の崖」問題への対応や、コロナ後のニューノーマル(新常態)に向けた新しい働き方への移行により、企業のDX需要が加速することで、中長期的には、ソフトウェア業界は安定した成長が見込まれる。

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